介護士として介護施設で働くと入浴介助にも入らなければなりません。
入浴介助は介護業務の中で一番大変と言われる業務です。
入浴は清潔を保持するうえでもとても重要ですが、事故や急変のリスクもあるので注意しなければなりません。
最初は戸惑うかもしれませんが何回か入浴介助を行えば慣れることができます。
これまで10施設で介護をしている現役介護士の私が入浴介助の一連の流れを紹介します。
入浴介助の一連の流れ
入浴介助の手順をまとめました。
- 入浴者の着替えの準備
- バイタル測定
- お風呂場まで誘導
- 服を脱ぐ
- 体を洗う
- お湯に浸かる
- 着替え
- ドライヤー
以上が入浴介助の一連の流れです。やることが多いです。
これらを全部入浴介助をする介護士が行うと1人の利用者を入浴するのに1時間近くかかってしまいます。
時間がかかるので着替えの準備やバイタル測定は入浴する前に終わらせるケースが多いです。
入浴前の注意すること
- 利用者の体調や様子に変わったことがないか
- 体温や血圧に問題がないか
- 食事が終わって時間がたっているか
- 水分をしっかり摂っているか
入浴する前は利用者の観察をしっかりとしましょう。基本的に、バイタル測定して問題なかったら入浴していますが、いつもより活気がなかったりなど様子に不安がある場合は、入浴を行うか職員同士で確認しましょう。看護師がいる場合は、看護師に相談するのが一番いいでしょう。
洗う手順
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STEP1シャワーで体を濡らすいきなり体にお湯をかけると体がびっくりするので足や手にシャワーをかけて徐々に体にかけましょう。
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STEP2髪を洗う耳にお湯が入らいように心がけましょう
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STEP3体を洗う手のひら、足の裏もしっかり洗いましょう
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STEP4立ってお尻を洗う泡がついている状態で立つと危険なので、洗い流してから立ってもらいましょう
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STEP5お湯に浸かる湯船を手で触って温度を確認します。
お湯に浸かっているときはその場を離れないようにしてください。(自立の人は何かあった際にすぐにかけつけられる場所にいます)
長く入りすぎるとのぼせてしまうので長くても5分程度にしておきましょう。
お風呂の中での入浴手順はこのような流れで行います。ひとつひとつの手順で声掛けを忘れないように。
利用者にお湯をかけるときは、お湯の温度が適温か介護者が確認してからかけるようにしましょう。
複数の職員で入浴介助を行う場合
利用者と介護者が一対一で入浴介助を行う場合は上記の流れで行います。
多くの介護施設では、複数の職員で多くの利用者の入浴しています。一人では介助が大変な利用者がいる場合など協力しながらできますし、効率よくたくさんの人を入浴することができます。
複数の職員で入浴介助をする場合でも入浴の流れは上記とは変わりませんが、一連の流れを職員が代わりながら行っています。
中介助と外介助
わかりやすい例が、中介助と外介助に分かれて入浴するやり方です。
中介所 | 浴室で利用者の体を洗ったり、湯船につかってもらうなど浴室での中の介助 |
外介助 | お風呂場までの誘導から衣類の着脱、ドライヤーなど入浴前後の介助を行う |
まとめ 入浴介助は体力勝負
介護業務の中でも入浴介助は一番疲れます。身体的負担も大きいだけでなく、転倒や体調変化などもあるので常に気を張った状態になっています。
入浴者も曜日などで決まっているので、限られた時間でその日に入浴する人を入れなければなりません。
誰でもすんなりと入浴してくれるわけではありません。拒否が激しかったり、浴室に誘導するまで手こずることもあります。
そういった中で安全に入浴介助しなければならないので体力勝負になります。
時間内に終わらせることより、やはり入浴者の安全を第一にする介助が重要です。入浴中の事故は命にかかわります。
自分自身の身を守るためにも安全な介助を心がけましょう。
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