介護職に興味がある人やこれから介護職になろうと思っている人は、介護士がどのような利用者を介護しているか具体的にわからないと思います。
人間なので性格や身体状態、疾病によって変わりますが、これまで10か所ほどの介護施設で働いていると施設は違いますが、入居している人がどのような介護を必要としているか似ていることがわかりました。
この記事では介護施設に入居している人を7つのタイプに分けて紹介します。
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目次
介助にはほとんど入らない自立している人
介護度にすると要支援1.2または要介護1くらい。
在宅の生活は少し不安だが施設なら問題なく生活できる人です。施設での生活は料理や掃除などする必要ないので自由に好きなことをして過ごしています。
身の回りのことは自分でできるのでほとんど介助することがありません。介護士が介助するのは、服薬と入浴の時くらいです。
手はかかりませんが、介護士の仕事を見ていたり、クレームになることも。介護士によってはクリアの人(認知症でない人)がいると業務がやりずらいと嫌がる人もいます。
認知症だが声掛けすれば自分でできる人
介護度にすると要介護2・1程度。
「ご飯ですよ」「トイレに行きましょう」「歯磨きしてください」などひとつひとつ声掛けすれば自分でできるが見守りが必要な人です。
帰宅願望があったり、同じことを何回も聞いたりと典型的な認知症の人が多いです。
認知症ではないが介助が必要な人
介護度にすると要介護3~5。
身体機能によって変わりまります。
主に車イスで生活している人が多く、排泄や入浴などの介助が必要な人です。
自分でできることは自分で行い、できないことを介護士に介助して生活しています。
認知症でないのでトイレに行きたいなど介助が必要な時にナースコールなどで教えてくれます。普段はお部屋など好きな場所で好きなことをして過ごしています。
利用者の性格によっては、介助の対応が遅くなると怒ったり、ケアについて文句を言う人もいます。
自立の人より関わる機会が多いので介護士は気を使うことは多いかもしれません。新人介護士にとっては試練かもしれませんが、利用者の目線で意見の言ってくれるので勉強にもなります。
認知症が進んで介助が必要な人
介護度にすると要介護3~5程度。
このタイプの利用者が多いか少ないかで介護士の仕事量が変わってきます。
食事・口腔ケア・排泄・入浴などすべての動作において一部介助または全介助な人です。
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食事が途中でとまってしまう
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尿意や便意がないのでオムツやリハビリパンツをはいて生活している。パット交換が必要
介護士がすべてのケアに関わることが多いです。
認知症で転倒リスクが高い人
介護度にすると要介護2~5。
介助つきでは歩行できるが認知症で自分は歩けると思って一人で歩こうとする、または、車イスを自走する。
過去にも何度も転倒しており、見守りが必要でフロアのキーマンになる人です。
その人が立ち上がったらダッシュで駈け寄ります。常に見守りが必要でこのような利用者がいるフロアは忙しく気を張りながら業務しています。
寝たきりで全介助の人
介護度にすると要介護4・5。
食事以外は部屋で寝ている人。食事・口腔ケア・排泄・入浴などのすべての動作において全介助が必要な人です。
介護士にとってもっとも介助量が多い人です。
介助量は多いですが、自分で体を動かすことができないので常に見守りをする必要はありません。
介護士のペースで介助に入るので介護士によっては介護度が多いフロアを希望する人もいます。
寝たきりで経験栄養または胃ろうの人
介護度にすると要介護4・5。
上記の「寝たきりで全介助の人」とほとんど同じ状態で、さらに食べることができなくなってしまった人です。
施設によっては1日1回離床している施設もありますが、食事ができないので1日中ベッド上で過ごしている人が多いです。
介護士だけでなく、看護師による介助も必要な人です。
まとめ 認知症の人との関わり方が大切
介護施設には自立した人から寝たきりまで自宅での生活が困難になった人が暮らしています。ひとりひとりにあった介護を提供しますが、認知症の人が圧倒的に多いです。
認知症も軽度から重度まで幅広いですが介護施設で働くうえでは認知症の理解と関わり方はとても重要なものです。認知症の人は自分の頭の中の世界で生きています。認知症の人が発した言動や行動を否定するのではなく、寄り添うことが大切です。否定しても相手を不穏にさせるだけです。
認知症利用者との関わり方も介護士の技量によって左右されます。
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